市民水田

「市民水田」の取り組みについて

「市民水田」とは?

市民水田は、市民の皆さんが、主に手作業で稲作をおこなう体験水田です。農家などから指導を受け、田植えから収穫までの一連の作業をしていただきます。お米づくりを通して、収穫のよろこびを味わったり、水田にすむ生き物を観察したりすることができます。

市民水田で田植えを行っている様子

ねらい

市民水田は、市民との協働による、水田を活用した市民農園です。都市化による農地の減少や、農家の高齢化・後継者不足などが進むなか、市民とのパートナーシップにより、水田の新たな保全策として、平成21年度から始まりました。

  • 01
    協働の仕組みづくり

    水田の保全を市民と協働で進めるため、地元農家との協働の仕組みづくりを進めるとともに、協力する稲作ボランティアの育成を図ります。

  • 02
    農にふれ、農に学ぶ

    参加者が、昔ながらの田植え、稲刈りなど手作業による農作業を体験し、お米づくりの苦労や先人の知恵を学び、農業やお米の大切さの理解を深めます。

  • 03
    農の恵みを理解する

    生き物の宝庫といわれる田んぼで生きもの観察を通じ自然とのふれあい、命の大切さや、農地の環境保全の役割などの理解を進めます。

設置場所

港区西福田一丁目地内 (戸田川緑地中央地区の西)

募集について

募集期間

令和6年3月1日から3月18日まで(郵送の場合は消印有効)

応募方法

はがきまたは電子申請


募集期間になりますと、新着ページに募集案内を掲載しますので、そちらをご覧ください。
また、募集案内は区役所の区情報コーナー、図書館等で配布します。

お知らせを確認する

市民水田1年間の活動記録

4月中旬

説明会

最初にある説明会では、年間のイベントの予定や作業について説明をお聞きいただきます。

5月中旬

田植え

横1列に並び、稲の苗を植える田植えの様子
最初に行う作業は田植えです。等間隔に目印が付いた綱を田んぼに張り、その綱に沿って横1列に並び、稲の苗を植えていきます。
大人も子供も協力して縁から順番に苗を植えていきます。初めは歩きにくい泥の中も、分かってくると、バランスを保って歩き、苗を植えていけるようになります。

6月上旬

草取り・生きもの観察(1回目)

イネ以外の草を取り除く草刈りの様子
草取りの作業では、格子状に植えたイネ以外の草をすべて取ります。
縁にはいろいろな草が生えてきていますので、それらを1つ1つ抜いていきます。
田んぼのいる生き物を探す子どもたちの様子
田んぼの中には生き物がたくさんいます。特に子供たちは、田んぼの中の草より、オタマジャクシなどの動いている生き物を探すのに夢中です。
先生からお話を聞く様子
生き物に詳しい先生に田んぼの生き物についてお話し頂きます。

7月上旬

草取り・生きもの観察(2回目)

1回目の草取りからおよそ1か月がたった田んぼ
1回目の草取りからおよそ1か月がたち、大分、茎や葉が増えて伸びてきます。イネの高さは膝下ぐらいまであります。
田んぼの縁に生えた草抜きの様子
草はこの時も田んぼの縁に生えてきますので、それを抜いていきます。
草を育つままにしておくと、たくさんの種を付け、それでまた草が増えてしまうこともあるため、草取りは地道で重要な作業です。

8月下旬

田んぼの様子

イネから真っすぐ上向きに出た穂の様子
イネから穂が出てきます。穂は真っすぐ上向きに出てきます。
左の写真で、葉の間に白っぽく見えるのが穂です。
イネの穂の様子
イネの穂はたくさんの花が一直線に並んで付いているものです。
花と言ってもカラフルな花びらがあるような花ではありませんが、この1つ1つの花が咲いた後、1粒1粒のお米になっていきます。

10月中旬

稲刈り、はざかけ

お米が実り垂れ下がった穂の様子
花が咲いてから、2か月ほどたち、お米が実ります。花が咲いた後すぐは、まっすぐ立っていた穂が、お米が実り、重くなってきて垂れ下がります。
刈り取ったイネをかける稲架(はざ)
田んぼの中に立っているのは、竹などを組んで作られた稲架(はざ)です。
稲刈りイベントでは、まず鎌でイネを根元から刈り、いくつかの束を1つに結わえ、この稲架(はざ)に掛けるまでの作業を行います。
大人や子どもがイネを刈っている様子
鎌を使ってイネを刈るのは、普段はやらない作業ですが、子供さんでも慣れてくると、次々とイネを刈り取ることができます。
稲架(はざ)にかかったイネの様子
稲架(はざ)は、イネを掛けておき、乾燥させるためのものです。今ではこのように乾燥させることはあまり見られなくなりました。このまましばらく天日干しにします。

11月上旬

収穫祭(脱穀、もみすり)

脱穀から精米までの作業を体験できるいろいろな機具
いろいろな機具を使って脱穀から精米までの作業を体験します。干歯、足踏脱穀機、動力脱穀機、唐箕(とうみ)、篩(ふるい)、籾摺(もみすり)機、精米機があります。
動力脱穀機での脱穀体験
動力脱穀機での脱穀体験です。収穫祭では、脱穀機具として他にも、千歯や足踏脱穀機も体験していただきます。これらの中では動力脱穀機が一番新しく、人間にとって楽な機具です。
脱穀した後の稲わらを使った縄をなう体験
脱穀した後の稲わらを使い、縄をなう体験をして頂きます。稲わらも昔は、縄にしたり編んだりしていろいろな物にして使われていました。

参加者の皆さんと行う作業や体験イベントはここまでですが、市民水田では次の春の田植えまでに、トラクターで土を起こしたり、肥料を入れたりして、次のお米作りに向けた準備を進めます。