生産者の紹介

この方にインタビュー

生産者である、布目 瞬さんの写真
ぬのめ しゅん

布目 瞬さん

名古屋市港区

生産しているもの

お米、とうもろこし、ブロッコリー、ほうれん草、小松菜など

農業を始めたきっかけは?

小学生の頃に両親が和気あいあいと農作業しているのを見て、楽しそうだなあと思ったのがきっかけです。小さなころから夢は農家だと語って家を継ぐ心づもりでした。
実際に継いだらそんなシーンはほとんどなく、口数も少なく殺伐としてますよ(笑)
僕に継がせるために両親が楽しく作業する演技をしていたんじゃないかなと思ってます。

生産しているものの特徴や魅力は?

生産しているものの特徴や魅力を語る布目さん

トウモロコシは、特にお客さんに認められている生産物だと思います。トウモロコシを育てる農家さんが他にたくさんいる中で、うちが一番と言ってくださるお客さんもいらっしゃいます。育て方に特段工夫はしていませんが、トウモロコシに関しては、朝にとることを遵守しています。だいたい朝の3時~4時ごろにスタートしないと間に合わないのでそのくらいの時間に朝どりしています。中には、日付をまたいだ12時ごろから朝どりだ!と意気込んで収穫している人たちもいらっしゃいますよ。トウモロコシは、収穫のタイミングと適期を逃さないことがすべてだと思っています。トウモロコシってものすごく適期が短くて、大体3日間程度で取り終えないと取り遅れで身が固くなってしまうのですが、その適期が1日あるかないかくらいになるときもあるんです。トウモロコシの適期を逃さず、しっかり収穫することがお客様に評価していただいているポイントなのかと思います。

農業に携わってよかった点または困った点はなにか。

土づくり(米)の様子

良かったと感じるのは、販売所等でお客さんとやり取りをしている中で直接感想を聞けるときですね。自分の子供も朝市とかに連れて行くんですけど、野菜が売れていったりお客さんからの美味しかったという言葉を見聞きして、子供の口から「将来農業に携わりたい!」という言葉を聞けるのが嬉しいです。困った点は、家にいることが多いので嫁さんと喧嘩になることがしばしばあることです。私の場合は、1日中畑に出て作業していることはなく、しんどかったら仕事はしない時間もありますから。制約があるとしたら、それこそ朝が早いトウモロコシの収穫の日くらいですね。あとは、成分検査等は詳しくしてもらってはないんですが、塩害が影響して作物が育たず出荷ができないものもあることに困っています。

名古屋市の農業は将来どうなってほしいですか

ほうれん草の収穫中

個人的には正直、今の都市農業には魅力をほとんど感じないです。売り場がたくさんあってお客さんとの距離が近いという利点はありますが、希望の価格で売れるかといったらなかなか厳しいものもあるので、もっと希望のもてる市場があればと思います。
今は個々の農家同士で規格統一した生産物を共同出荷しており、自分のやりたいようにだけしていては、周りを振り回すことになります。協力していくことが必要だと思いますが、共同の方々はご高齢の方も多く、人数も減っていっているのが現状で、先が不安に感じることもあります。何があるかはわかりませんが、もし何かがあれば時代の流れに沿って自分としても売り先等を色々考えていきたいと思います。

将来の農業者へ一言

農業は厳しいですよ。農業自体に魅力ややりがいはあるけれど、肥料の価格高騰等の費用の増加やそれを売値に価格転嫁しづらいなど厳しいことだらけです。目指す先がなくだらだら続けていてはもったいないので、明確な経営計画等をたてて農業をやっていくことをおすすめします!

収穫を迎えたブロッコリー
ブロッコリー収穫中
ほうれん草